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養分英雄伝説 ~欲望の闇に包まれて~

昔々あるところに、汗水たらして安月給で働き続けるぞうさんがおりました。

安いもやしと豚バラ肉をまとめ買いして、コショウで炒めた単純な料理を齧る日々。

週末くらいは贅沢しようと、魚のサクに醤油だけつけて、そのままかぶりつく原始人のような生活を送っていました。

灼熱の夏は扇風機で凌ぎ、極寒の冬は布団を重ねて被り、1つずつ季節を乗り越える、そんなありふれたサラリーマンぞうさんでした。

彼は今までロクに勉強することもなく、ぼんやり生きてきたので、高給取りになるための資格も経験もありません。

昇格の望みもなく、彼女も出来ず、孤独なままこんな生活が続くのだろうか…

と、一人枕を濡らすこともありました。

お金が欲しい

ある日ぞうさんは呟きました。

お金があれば仕事もしないでいい、他の人に投資家として自分は凄いってことを自慢できるし、将来一人でも生活できる。

もしかしたら良い相手と巡り会ってデートにいくかもしれない、そんなときにデート代全部ワリカンとかかっこ悪い!

実はこのぞうさん

「ここはボクが出しておくよ…」

「もう会計は終わらせておいたよ…」

と颯爽と会計を済ませることがカッコイイと思って憧れていました。

更には仕事をしないで楽に稼ぎながら専業投資家になることにも憧れを抱いていました。

金さえあれば!

羨望はやがて妄執となり、ぞうさんの体を蝕んでいきました。

やがて金の亡者にとりつかれ始めたぞうさんに、親友から一言声がかかります。

FXなんかどうだ?

聞きなれない単語、未知の世界。

事前知識も何もない彼は、一瞬躊躇しましたが

キミが勧めるモノに間違いはないだろう

ぞうさんは素直過ぎたのです。

親友は投資活動における一つの選択肢として

「FX」を提示しただけなのに飛びついてしまったのです。

FXとはどういったものか簡単な説明だけ聞いて、

リスクや投入する資産の配分を考えることもなく、

とりあえず口座開設に踏み切ったのでした。

こうして凡人労働者ぞうさんから変貌を果たし、

投資家ぱおにゃんが誕生したのです。

次回

投資家になった気分でウッキウキ FX会戦勃発!
~怒涛の快進撃と忍び寄る悪夢~

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